「実務経験がないとエンジニア職につけないし、エンジニア職につけないと実務経験を積めない」問題について

こんにちはken2です。

 

今日はエンジニア界隈での鉄板「あるある」ネタである、「実務経験がないとエンジニア職につけないし、エンジニア職につけないと実務経験を積めない」問題についてです。

 

絶対的な正解はないけど、私の場合どうしてきたかを共有します。

これからエンジニアになりたい人の参考になれば幸いです。

 

前提:エンジニアは実務経験が重視される

まず前提として、エンジニア転職は実務経験が超重視されます

未経験というだけで圧倒的に不利なのです。

 

しかし当然ながら、エンジニア職につけないと未経験者は永遠に未経験者のまま。。

一体どうしたらいいんじゃああああああああ!!!

ということで、下記のようなツイートに大変な共感が集まります。

 

 

もう。。「ほんとこれ」としか言いようがないんですわ。。

 

エンジニアになりたい人にとって、最大の関門と言っても過言ではないでしょう。

 

どうやってこの問題をクリアしたのか?(私の場合)

 

私もこの問題には非常に悩まされましたが、曲がりなりにも現在フリーランスとして活動できている訳ですので、この辺りの私のキャリアの変遷をご紹介します。

 

結論こんな感じです。

ブラックなSES会社(約3ヶ月)

→ホワイトなSES会社(約10ヶ月)

→無職のポートフォリオ作成期間(約半年)

→自社開発企業(初の開発実務経験get!)

 

以下、どういう流れだったか詳しめにご紹介します。

⓪2018年8月ごろ、プログラミングの独学を開始。
①2018年12月:ブラックSESに就職(年収は額面で220万)

某セキュリティ大手の会社にて、テスト結果の資料作成などの事務作業が最初の現場。次の現場は家電量販店の販売員と言われてすぐに転職

②2019年4月:ホワイトSESに転職(額面年収300万)。

やはり開発現場への参画はなかなか決まらなかったが、まずSQLの知識が必要なIT雑務現場へアサイン。

次の現場は先輩エンジニアにつきながら、ある事業会社の社内SEポジションへアサイン。

ヘルプデスクしたり、社内ネットワークへのアクセス権限を管理したり、グループウェア用に社内のPCでサーバー構築したりなどさせてもらった。プログラミングをする機会はなかったけど、少しだけ雑用の域を脱せたかなという印象。

しかし、この次の現場で一緒になった先輩エンジニアが私のことを1ヶ月半にわたって放置しつづけ、一切仕事がない日々を送る羽目に。

私は33歳の誕生日を迎えるころだったのもあり、こんな悠長なことをやっている場合ではなかった。無駄な出勤をして時間を浪費するくらいだったら自分でポートフォリオとなるアプリを作ってスキルアップする時間にあてようと決意し、退職。無職に戻る。

 

③2020年1月:自宅でひたすらアプリ作る(~2020年6月)

スキルアップしてしっかり開発経験を積めるところに就職するため、勉強と個人開発をひたすら行なっていた期間。

ここでようやくフレームワークというものの学習を始める。

毎日7時間~8時間はコードを書いていた期間。

 

最初に作ったのはバンドメンバー募集アプリ。

 

PythonDjangoを学びながら作っていった。

  • メンバー募集記事の投稿・編集・削除機能、
  • ログイン機能・マイページ機能、
  • 会員同士のLINE風チャット機能(websocketを使ったサーバープッシュ型のリアルタイムチャット)、
  • 募集記事の検索機能、
  • デモ音源のアップロード&再生機能

 

などを作った。

実際に一通り使えるものを目指して完成させた。

 

4,5月ごろからこのアプリを元に転職活動を再開し始めたのだが、まぁ〜〜〜〜ことごとく撃沈しまくった。。笑

エージェント経由で100社以上は応募したと思ったが、ことごとく書類選考で落ちた。

 

これはいくつか要因があったと思う。

  • まず特殊な重大要素として、コロナパンデミックの真っ只中だったこと。
  • 加えて本記事のメインテーマでもある、「実務未経験者」であったこと。
  • さらには、pythonDjangoという、Webアプリ開発では決して求人数の多くない技術を使っていたこと。

 

そこで、自宅に何ヶ月も缶詰して作ったDjango製アプリを破棄!

次はPHPとLaravelの組み合わせで、めちゃくちゃシンプルなToDoアプリ的なやつを1週間くらいで作成して転職活動を再開。

まぁここでも落ちまくって、もう諦めかけていたとき、たまたま目に止まった求人にダメ元で応募したら、まずアルバイトでも試用期間からでよければ、という条件で採用された!

 

④2020年7月~2021年1月:自社開発企業(初の開発実務経験get! 額面年収は360万円)

採用されたのはPHPとLaravelで開発する現場。

ベテランの凄腕エンジニアさんがほぼ一人で作ったアプリに対して、追加機能の開発をやらせてもらうことができた。

 

初めて仕事でコードを書いた瞬間の緊張は半端じゃなかったけど、「やっっっと実務経験者の仲間入りできた!!!!!!!」という感慨は今でも鮮明に思い出す。

 

 

これからエンジニアになりたい未経験者へ

長くなりましたが、私はこんなかんじの遍歴を辿って、「実務経験者」の仲間入りを果たすことができました。

この私の経験から、今未経験の人たちに何点かアドバイスをば。

 

アドバイス①:SESを毛嫌いしない方が良い。

ネットのエンジニア系インフルエンサーはとかくキラキラした自社開発企業こそが至高!というポジショントークをしがちですが、これにはとらわれない方がよいと思います。

 

理由はざっと下記の通り。

  • 理由1:自社開発企業は全くの未経験者をほぼ採用しない
  • 理由2:そのため自社開発にこだわっていると、いつまで経ってもIT領域での実務経験をスタートできない可能性がある。(婚活でハイスペ異性との一発逆転結婚を諦められずに売れ残り続ける人、みたいなイメージ)
  • 理由3:ピンキリ(ブラックorホワイト)なのは自社開発もSESも一緒。
  • 理由4:SESの方が人を育てようとする風土がある。
  • 理由5:フリーランスエンジニアも、結局SESと同じ契約形態

アドバイス②:わらしべ長者式に経験を積み重ねよう

IT業界での私の最初の仕事は、ブラックSESから派遣されての事務作業でした。

しかしその経験を経たことで、「少なくともこいつはこれからITの世界で食っていこうと本気で思っているんだな」と思ってもらえる程度の信頼と実績を得られました。

 

キラキラしたイメージや「なんとなく稼げそうだから」程度の感覚でIT業界の門を叩く人との差別化が、ここでできたと思っています。

 

そのことが次の、ホワイトなSES企業に拾ってもらえることに繋がった訳です。

 

そしてホワイトなSESでつんだ、社内SEとしてのサーバー構築経験などがまた、その次の転職などの際にも多少の信頼と実績として評価されたと思うのです。

「こいつプログラミングは未経験だけど最低限Linuxとかはさわれるんだな」といった具合です。

 

このように、いきなり自社開発企業への転職!

などというキラキラ経歴を手に入れようとするのではなく、最初はどんなにしょぼくとも、まずはIT業界に飛び込んだという実績からさっさと初めましょ。

 

そこでガチャに外れたと思ったら私のようにどんどん転職を繰り返しながらちょっとずつマシな経歴を獲得してゆけば良いのではないかな、と思います。

 

もちろん、いきなりキラキラした経歴を獲得できるのならそれはそれで良いんでしょうが、それは割と「持てる者」「強者」の戦法かなというの正直な所感。

 

わらしべ長者式、おすすめです。

 

アドバイス③:ポートフォリオの言語とフレームワーク選定は、求人数を考慮しよう。

私はAIとかIoTとかがこれから来るだろうから、そこにスムーズに移行できるようにと考えてPythonと、そのFWであるDjangoを選びましたが、これは明確に失敗でしたね。

 

やっぱりWeb開発の言語としてはPHPRubyよりも、あきらかに求人数が少なかった。

 

当時の私はもってる技術の「希少性」が自分の市場価値向上につながると考えていましたが、技術選びにおいては希少性よりも「市場の大きさ」を優先しましょう!

 

 

最後に

エンジニアを育てる文化がないくせして「実務経験者がいなくて困る」とか言ってるのがエンジニア業界です笑

「実務経験がないとエンジニア職につけないし、エンジニア職につけないと実務経験を積めない」

この関門を突破するのは確かに結構難しいですが、一旦「未経験者バッヂ」を外すことさえできれば、労働市場においてこれだけ転職の自由があって、短い実務経験でも収入を伸ばして行ける職業なかなか無いと思います。

だから、このミッションをクリアする過程で何回かつまづいても、そんなことは気にしないでください。誰もが通る道です。その先には、割と眺めの良い世界が待っていると思いますよ。

 

平々凡々な凡才フリーランスな私ですが、応援しています。

 

 

ではでは〜〜〜。